2016.10.11 16:06果たして、佐村河内氏による『FAKE』なのか?一部で話題の、『FAKE』を鑑賞した。週刊誌とワイドショーで騒がれた佐村河内氏に、事件から(確か)7,8ヶ月ほど経ったタイミングで密着取材したドキュメンタリー映画。"悪役"としての役割をメディアから付与されていたもともとのイメージからは結びつかないような彼の人柄が一貫して滲んでいて、印象的だった。これは、そもそも”ゴーストライター”問題だ...
2015.08.14 21:54溶ける、風が吹く。それまで続いた天気の通り、日曜日の午後も暑くなった。8月のいちばん暑い時期にコンサートをやると決めた時に、オーボエとギターがいいんじゃないかと想像して、今回の企画が生まれた。 暑い時に意識も溶けそうになって、いろんな境界がなくなっていくような感覚。そんなところに吹くささやかな風の涼やかさ。オーボエもギターも素朴なところがあって、...
2015.08.03 17:10完成されたものを、先日の足踏みオルガンに続き、面白かったコンサートのお話。去年のkanadeaのコンサートにも出演してもらったピアノ・デュオKIWAによる演奏、ランディー・チャネル 宗榮氏による点前(=お茶を点てる作法のこと)で、坂東祐太氏作曲による新しい曲「AQUA - Ambient music for piano duo & the trad...
2015.07.30 17:00足で踏むからこそ(オルガンを)WIRED主催のコンサートがあり、先週金曜の夜遅く、西麻布に足を運んできた。「音楽の新しいイノベーション」をみせるべくシリーズ化されているこのコンサート。第2回は、足踏みオルガンの鬼才であるシグビョルン・アーペラン(ノルウェー)のライブ。足踏みオルガンとは、おそらく30代以上のひとなら分かる、学校の教室にあった、アレだ。先日の記事でヤマハ...
2014.11.25 05:49テリー・ライリーご夫妻日曜日は、ミニマル・ミュージックの大家、テリー・ライリーのコンサートへ。立ちっぱなし、ご本人をほとんど拝めず、というのは、他の方々の批評にある通り、僕も不満があったものの、音楽に関しては、揺さぶられるものがあった。それは、全く新しい何かを見ることができたという刺激というよりは、音楽家として生涯を貫き、御年79歳というライリー氏だからこそ与...
2014.11.24 22:00隣の部屋の物語友人のリサリーサさん(さん付けると言いづらい!笑)のお芝居を見に、下北沢に行く。劇26.25団の「とけない鎖」で、破天荒(と一言では表せない)な姉役を熱演してくれた。過去と現在、事実と小説を行き来しながら、作家の隠された何かをあぶり出していく。最後まで、その何かが掴めるようで掴めない、そんな残像のある作品。(映画にせよ、お芝居にせよ、ハッ...
2014.11.24 04:58祭りのあとのざわざわ。ワインの果実味や酸味や渋味、この奥深さはクラシック音楽に近いのかもしれない。先週の金曜日(ボージョレ・ヌーボー解禁の翌日)は、ピアノ&サックスをお供に、ヌーヴォーワイン3種を楽しむイベントをカナデアで主催した。ワインとクラシックの相性の良さのためか、単に酔いが回ったためか、とても心地の良い時間になった。その心地よさに加えて、体が熱く踊る雰...
2014.11.10 06:06フカヒレ食べたい。今日は、カナデアで開催するヌーヴォーワインの企画のリハーサル。友人同士だが実は今回合わせるのが初めて、という二人だったが、お互いの個性が当日どうぶつかるのか、楽しみになるリハーサルだった。演奏を聴いたあとはインタビューもさせてもらい、いろんなエピソードをきいたが、それは当日にとっておくことにしたい。(司会・・心配・・。) 聞き覚...
2014.11.01 18:17箱が鳴る。真近で迫真の演奏を聴けることが魅力のカナデア・サロンライブ。いわゆる普通のコンサートホールは、ホール内の残響を利用してあえて音を丸く”綺麗に”聴かせている。何百、何千という人に届くように音を減衰させない、という役割もあるだろう。一方、カナデア・サロンライブでは、数メートル以内の数十人のお客さんに音を届けるため、残響の多いホールは使っていな...
2014.10.22 03:12近いこと、リアルであること。まさか、こんな衝撃を受けるとは思っていなかった。 マヤ・フレーザーさんによる、カナデア・サロンライブが土曜日に終わってすでに4日経っているが、いまだにヴァイオリンの音が頭にこびりついている。企画した人間がこんなことを言っても我田引水の臭いしかしないかもしれないが、企画時点での想像を遥かに超えた良いプログラムになった。アロマ・セラ...