テリー・ライリーご夫妻
日曜日は、ミニマル・ミュージックの大家、テリー・ライリーのコンサートへ。
立ちっぱなし、ご本人をほとんど拝めず、というのは、他の方々の批評にある通り、僕も不満があったものの、音楽に関しては、揺さぶられるものがあった。
それは、全く新しい何かを見ることができたという刺激というよりは、音楽家として生涯を貫き、御年79歳というライリー氏だからこそ与えられる存在感によるものが大きかったと思う。
それに加えて、存在感という意味で印象深かったのが、ライリー氏の奥様。たまたま僕の立っていた位置の隣が横にそれる通路になっていて、そこに臨時で置かれた椅子にスタッフに渡された毛布を膝にのせて座っていらした。
白髪の、気品もあり、素朴さもあり、という何とも素敵なお姿。これまで、芸術家として生きてきたパートナーを何十年も見続け、そしてこんな遠い国の公演にも同伴し(おそらくこれまでもそうだったんだろう)、という姿を見ると、その純粋さ、二人だけにしかわからない世界、というものに、心が揺さぶられる。きっと、そんな関係を築けたら、幸せなんだろうな。
巷では、最後の来日かも、と言われているが、ぜひまた奥様と一緒に来ていただき、(今度はぜひ座席のあるところで笑)ゆっくりとライリー氏の演奏を聞いてみたい。
使われたプリペアド・ピアノは、FAZIOLIのものだったそうな。
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