完成されたものを、
先日の足踏みオルガンに続き、面白かったコンサートのお話。
去年のkanadeaのコンサートにも出演してもらったピアノ・デュオKIWAによる演奏、ランディー・チャネル 宗榮氏による点前(=お茶を点てる作法のこと)で、坂東祐太氏作曲による新しい曲「AQUA - Ambient music for piano duo & the traditional Japanese way of tea」を”演じた”ものだった。
点前と、演奏が一体となって進みながら、点てられたお茶はお客さんに振る舞われる。その嗅覚や味覚も込みでの新鮮な体験だった。特に、視覚や聴覚で暖められたイメージが、途中から嗅覚でグッと拡張される感覚が印象的。
坂東氏がプログラム・ノートに書いていたように、完成された型であるお茶に音楽を付け加える難しさはあったと思うのだが、"水"の要素で構成された音楽が決して前面に出過ぎることもなく、互いがよく引き立てられたよい楽曲だったと思う。コアとなる部分は、音楽ではなく点前に任せたのだとか。
不覚にも写真を撮り忘れたのでイメージをお伝えできないのが残念なのだが、またぜひ再演してもらいたい。
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